2015年01月29日

ママチャリ10台分の価値があるか

ロードバイクに興味を持った人が購入を検討したとして、最初に驚くのはやはり値段だと思う。
見た目だけがソレのなんちゃってロードバイクではない、「これはロードバイクだ!」と言っても大丈夫な一番安いクラスでも、ホームセンターの特売ママチャリ10台分以上、ざっくりと10万円は超えてくる。

お金が余って余って仕方ないなんて人は少ないだろうし、普通ならよほど強い意志や目的、または欲望でもなければおいそれと出せる金額ではない。何せママチャリしか知らない人にとって自転車というものの相場はせいぜい1万円から2万円程度、5万円ともなれば高級も高級な自転車である。
初めて買う人にとってはそれだけの価値があるものなのか?と判別が難しいというのが購買ハードルの高さに拍車をかけている。例えば冷蔵庫の場合「サイズは同じで容量UP、なんちゃら冷蔵で鮮度をキープ、消費電力は今までの半分!お値段はコチラ!」と言われたらある程度の魅力は理解できるし、自分の中で培った価値観と値段とを天秤にかけて、とりあえず「購入するかどうか」のステップに移ることができる。
ロードバイクはというと「なんやらかんやら!(自転車に乗らない人にはよく分からない説明)という理由ですごい!お値段はママチャリの10倍〜100倍!」といった感じ。多くの人は値段を聞いた時点で「購入するかどうか」のステップにすら移ろうとしない。移る人は、周囲によっぽど熱心な布教活動家がいるか、わずかなフックから興味を深めて自ら色々と調べる人だと思う。

もちろん「興味を深めて自分から調べる」状態にさえなってしまえば、ネットで初めての人にも分かりやすく、親切に魅力を解説したサイトをいくつも見つけることができる。
前置きが長くなってしまったけど、今回は分かりやすく親切に魅力を解説するサイトに倣って、僕自身が人生で初めてロードバイクに乗り、体験・実感したことをお伝えしようと思う。

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ちなみに自分は以前の記事でも書いたとおり、アニメと漫画が趣味の典型的なインドア派。身体はヒョロヒョロで仕事もデスクワーク、スポーツは趣味も経験もゼロに等しい30を過ぎた運動苦手意識バリバリマンという分かりやすいサンプル体。あとママチャリに最後に乗ったのが15年くらい前なので比較はいろいろおかしい面があるかもしれない。

納車時の感動とか高いサドルへの戸惑いとかそういうのはひとまず置いといて、実際に初めてペダルを踏んだときは「え?え?こんな進むの?」と思うくらいスィーーーーっと身体と自転車が前に移動していた。納車当日、車道は怖かったのでマンションの敷地内だったためグングン漕いでいくということはできなかったけど、それでもペダルにかけた力が「これぐらいの力でこれくらい回せばこれくらい進むだろう」という予測とか先入観の粋を大幅に超えてグインと進む感じ。

後日距離のある直線路を走ったときは、加速の際限の無さ、そして速度が落ちないことに驚く。ギアを重くしてぐんぐん漕げば、本当にどんどんスピードが出る。もちろんロードバイクでも色々な速度の壁はあるけど、ママチャリで必死にもがいて出すような速度には難なく到達するし、そのまま力を抜いてスルスルと漕いでいるだけで不思議なほどスピードが落ちない。

そして中高生の時に自分を苦しめた自宅近くの800mの坂道。標高差50m、平均斜度は約6%。中高生僕のママチャリ号は平地で勢いを付け一気に坂道に突入し、勢いが死ぬ前に立ち漕ぎへシフト。ふんぬ!ふんぬ!とペダルを踏みつけて頑張るものの、足をつくのはいつも3〜400mほどの地点。当時とさして体力も変わっていない、むしろ劣っているのではないかという現在の身体でそんな曰く付きの坂へロードバイク購入2日目にチャレンジを試みた。ギアを3番目くらいの軽さで坂道に突入するも、明らかにママチャリの記憶より足にかかる抵抗が小さい。とはいえキツくないわけではなく、ゆっくりゆっくりと進みながら限界に達するたびにギアを落としてく。残り300mでギアは使い切りゼェハァと息は上がるものの、足が限界かというとそうでもないらしい。気がつけば坂を上り終え、15年越しに忌々しいこの坂をやっつけた瞬間だった。しんどいことに変わりはなかったし、登る速度も小走りの方が速いだろというレベルだったが、大きな達成感は確かにあった。

以下まとめ。

◇ロードバイクは速く走れるのか?
→走れます。平地で無風ならド素人でもどりゃあ!ともがけば瞬間的に40km/hは出てしまいます。ママチャリだと結構頑張っているなぁという20km/hを維持することも難しくないです。

◇ロードバイクは長距離走れるのか?
→走れます。路面状況や風の影響もありますが、上記の通りド素人でも20km/hを1時間維持するのはそこまで苦しくないです。路面抵抗が小さく、速度の維持が比較的容易というのが大きいです。

◇ロードバイクは坂を登れるのか?
→登れます。理屈は平坦路と同じで、加えた力が素直にタイヤへ伝わりやすいということがひとつ。ギア数が多く、身体に負担の小さいギアを細かく替えられることがひとつ。そして一番大きな理由は車体重量がママチャリの15〜20kgと比べて約半分ということ。10万円以上のロードバイクなら10kg以下のものがほとんどです。軽さは正義。

上記3点は「まあ可能だよ」という話であって、楽かどうかというのはまた別の話。

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そんな感じで初めての人にも分かりやすく親切に魅力を解説したサイトでよく見かける「ママチャリとロードバイクは別の乗り物」だというのは正しい評価だったと実感しました。そのママチャリとは違う乗り物に10万20万出すかどうかは当然各個人の価値観によってくるけど、そりゃあ違う乗り物だと実感できていない状態だとなおのこと財布の紐は緩みませんですな。

結局は実際に乗ってみないとその本当の価値は分からない。体験せず価値が未知数のままに金を出す奴はバカ。だから自分を含めてロード乗りにはバカが多いのかもしれない。
posted by いなはる at 20:00| Comment(0) | 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする